ももらぼっ!にっき


2006年07月25日

_ 立方体切断パズルを解いてみる。

結城さんのブログに、立方体切断パズルがあったので解いてみました。

(1) 断面が正六角形になる切り方は何通りあるでしょうか。

断面が正六角形になるということは、元が正六面体なので、 全ての面を通るように切っているということになります。 ということで絵を書いてみると、こんな感じになりました。 立方体の図1

なので、切り方は4通り。

一応、

  • 隣り合う2辺のそれぞれの中点を結ぶ直線は1面4本
  • それが6面あるので、4 × 6 = 24
  • 六面体なので、6で割って、 24 ÷ 6 = 4
  • というわけで、切り方は4通り。

なんてことを最初に考えたわけだけど、一番最初の前提を 証明する術を思いつかなかったので、絵を書いて納得しちゃいました。

(2) その切り方をすべて使って立方体を切り刻んだとき、全部で何個の「かけら」に分解されることになるでしょうか。

一回で全ての面を通るように切っているので、毎回かけらは倍に増えるだろうから、

2 ^ 4 = 16

で、16個に分解されるのかな。 「だろう」が基準なので怪しいですが、この後の問いで 実際に絵を書いて分割してみれば証明できるでしょう。

(3) どのような形の「かけら」が何個できるか、内訳を簡単に説明してください。

全ての切り方は正六面体の中心を通っているので、真中に向かって錐の形になると想像。 これまた絵を書いてみます。

立方体の図2

それぞれの六面体の頂点から正六面体の中心に向かって(ちょっと見にくいですが) 線を引いてみました。 これによると、三角形6個で構成される六面体が8つと、四角錐が6つできるようです。 なので、二番目の問いは間違ってましたねorz 14個が正解だったようです。

ということで内訳は

  • 三角形6個の六面体が8つ
  • 四角錐が6つ

の計14個になります。

(4) 「かけら」の体積を計算して、その総和が立方体の体積(つまり1)に一致することを示してください。

まずは、簡単そうな四角錐から求めます。

  • 四角錐の底面の面積は、元の正六面体の一面の面積の半分なので 1/2
  • 高さは正六面体の中心までなので、一変の長さの半分で 1/2
  • 錐の求め方に従って、 1/2 × 1/2 × 1/3 = 1/12
  • これが6つあるので、 1/12 × 6 = 1/2

次に六面体の面積を求めます。 このままだと求めるのが大変なので、元の正六面体の頂点側の三角錐と 中心側の三角錐の二つに分割して考えます。

まずは、頂点側の三角錐を求めます。 正六面体の1面だったところを底面として考えます。

  • 面積は 1/2 × 1/2 × 1/2 = 1/8
  • 高さも 1/2
  • 錐の求め方に従って、 1/8 × 1/2 × 1/3 = 1/48
  • 全部で8つあるので、 1/48 × 8 = 1/6

最後に、中心側の三角錐を求めます。

  • 二つに分割したところを底面とすると、一辺が Sqr(2)/2の正三角形となるので*1 Sqr(2)/2 × Sqr(2)/2 × Sqr(3)/4 = Sqr(3)/8
  • 高さは、(正六面体の対角線の長さ/2) - 頂点側の三角錐の高さ として求めます。
    • 正六面体の対角線は三平方の定理より、 Sqr(1^2 + (Sqr(1^2 + 1^2))^2) = Sqr(3)
    • 頂点側の三角錐の高さは先ほど求めた体積より、 Sqr(3)/8 × ? × 1/3 = 1/48 これを解いて、 1/48 × 3 × 8/Sqr(3) = 1/2*Sqr(3)
    • ということで、 Sqr(3)/2 - 1/2*Sqr(3) = 1/Sqr(3)
  • 錐の求め方に従って、 Sqr(3)/8 × 1/Sar(3) × 1/3 = 1/24
  • 全部で8つあるので、 1/24 × 8 = 1/3

最後に求めた3つを足すと、1/2 + 1/6 + 1/3 = 1

ということで、無事1になりましたとさ。

*1  Sqrは平方根の意味ね。VBより